週末体験ログ

ちょっとした体験の差異から読み解く Pairs と ゼクシィ恋結び の思想的違い


馬場です。

 

マッチングアプリの「Pairs(ペアーズ)」と「ゼクシィ縁結び」の違いについて、書いていこうと思います。

ただ機能的な違いを羅列するのではなく、「思想的な違い」というか「自分たちに提供してくれる体験の違い」について書いていこうかなと思っています。

「これからマッチングアプリを始めてみようかなー」とか「利用するアプリを乗り換えてみようかなー」と考えている方に向けて書いていこうかなと思います。

 

恋愛依存度が高くなるゼクシィ恋結び、マイペースなPairs(ペアーズ)

「恋愛にのめり込みたい、のめり込むことが必要」と考えている方にはゼクシィ恋結びを、「あまり恋愛に自分のペースを乱されたくない、仕事や趣味を大事にしたい」と考えている方にはPairsをお勧めします。

理由は単純。「相手のオンライン状態が分かるか否か」です。

 

ゼクシィ恋結びは、「マッチングした相手が現在ログイン状態にあるかどうか」というのが分かるように作られています。(下画面を参照)

顔写真左の●がグレーであれば「しばらくログインしてない」、黄色であれば「少し前にログインしたけど、今は非ログイン」、緑色だと「ログイン」となります。

この何気ない●の色が、状況によっては自らのメンタルを大きく狂わす魔性の存在になっていきます。相手のことをどうとも思っていない場合は全然気にならないのですが、気になる相手が見つかった瞬間に重大な意味を持ってくるんです。。

相手のログイン状態が分かるということは、「ログインしたけど自分には連絡が来なかった」ということが分かるということです。つまり「相手が自分以外のヒトとやり取りはしたが、自分には連絡しなかった」ということですね、、

 

恋愛シーンにおいて特定の相手に期待し、執着が生まれてしまうと、どうしても気になってしまうものです。。 そのうち、1日に何度もログインして「気になる相手がログイン状態にあるか」を何度も確認するようになります(僕は一時期なりました笑)

こうして脳内で常に恋愛のことを考えている、恋愛中毒者が出来上がっていきます。(この状態でいることが健全な人もいると思います)

 

 

それに対してPairs(ペアーズ)は、マッチングした後に数回メッセージのやり取りをすると、相手のログイン状態が分からなくなります。また、こちらのメッセージに既読がついたか否かも通常オプションだと分かりません。

人間不思議なもので、「情報が分からない」と気にならなくなり、自分のペースが保てます。「気になる相手は、もしかして仕事が忙しいのかなー」とかって好意的に解釈して、気楽に生活できたりします。

良い言い方をすれば自分のペースを保てますが、悪い言い方をすれば恋愛に対するマインドシェアを自動的に高める仕掛けがないのがPairs…といったところでしょうか。

 

顔重視のゼクシィ恋結び、バランス型のPairs(ペアーズ)

ゼクシィとPairsのもう1つの違いとして、「顔重視」か「バランス重視」のどちらが強く働きやすいか?という観点があります。

結論から言えば、ゼクシィ恋結びは顔重視。イケメンや美女がモテやすく、それに対してPairsは年収などのスペックや性格などを含めた総合的な魅力に優れた人物がモテやすい構造にあると考えられます。

この差異を生み出しているのが、「相手を探す」画面のインターフェースの違いです。

 

ゼクシィ恋結びは「相手を探す」画面にて、顔を見るだけで「いいね!」ボタンを押すことができます。

下画像が「相手を探す」画面なのですが、基本的には相手の顔を見る → 気に入れば右下のハートマークボタンを押す→「いいね」」送信…という流れになります。

一応、相手のプロフィールや詳細スペックが書いてある詳細画面を見て、そこから「いいね」するかどうかを吟味するかどうかを考えることもできるのですが、そこはぶっちゃけましょう。

「いいね段階で、1人1人のプロフィールを見るのはダルイ」です笑

 

毎日のように、何人かの男性、女性にいいねを送るのはもはや苦行(笑)であり、いいねが帰ってくるか分からない段階でプロフィールをしっかり読み込む気なんて起きません、、 ということで、基本は「相手を探す」画面で顔だけで判断するのが基本フローとなります。

 

それに対してPairs(ペアーズ)は、「相手を探す」画面に「いいね」ボタンが存在しません。

下画像が「相手を探す」画面ですが、相手にいいねするには毎回ワンタップして相手の詳細ページ(プロフィールや各種スペックなどの情報が書いてあるページ)にいき、そこからいいねボタンを押して戻ってくる…という面倒な作業を繰り返さなければなりません。。

しかも、「相手を探す」画面の読み込み速度はあまりスピードが速くないため、割とイライラします。

そう、Pairsは不便なんです!(特に顔重視で、スペックをあまり気にしない人にとっては)

でも不便だからこそ、顔重視な人はゼクシィ恋結びの方へ流れていくため、顔重視ではない人がPairに集まっていく…という現象が起きます。そして、顔重視度が低い人同士がマッチングされた方が幸せになれるので、不便なハズのPairsが生き残っていく…という面白い構造が生まれているんだと捉えています。

 

便利・快適で顔重視のゼクシィ恋結びか、相手を探すときに不便でイライラするけど顔重視度の低いPairs(ペアーズ)という構図で、どちらのアプリを選ぶかは好みの問題だと思います。

 

以上、「Pairs(ペアーズ)」と「ゼクシィ恋結び」の思想的違いでした。

ちょっとした画面インターフェースに企業としての意思・思想が表出し、大きな差別化に繋がる、、と捉えると、ビジネス観点でもまぁまぁ面白いのではと思っています。

 


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