こんにちは、BABAです。
皆さんは「安楽椅子探偵」というテレビドラマシリーズをご存知でしょうか?
僕はミステリーファンというか、推理小説が好きなヒトは絶対に見るべき「名作中の名作」だと思っており、その魅力をご紹介させて頂こうかと思います。(ほとんどネタバレなしです)
まずは概要の紹介をば。(Wikipediaの要約です)
- 2週連続で放映される推理ドラマ
- まず第1週目に、「事件の発生と経過」や「事件の関係者」を詳しく描写する出題編が放映
- 視聴者は出題編放映後に、番組中に示された情報をもとに推理を組み立て、「犯人の名前」と
「犯人を特定するに至った過程・ロジック」をウェブサイトから投稿 - 翌週の解決編では、謎の人物安楽椅子探偵が登場して、犯人を特定して事件を解決
- もっとも「エレガント」な回答をした視聴者に懸賞金(50万円とか)が贈呈される
1999年に第1作品目がリリースされて以来、不定期ながら過去に8作品が放映されています。
さて、こんな「安楽椅子探偵」テレビドラマシリーズですが、「なぜ面白いのか」を説明させてください。
魅力1. 超豪華な原作者による本格ミステリー
原作はなんと、推理作家の「綾辻行人」と「有栖川有栖」の2人による共同執筆です。
推理小説界の2大巨匠による書き下ろしとあって、テレビドラマとは思えない「超本格ミステリー」になっています。
よくある「2時間ドラマ」とは違うんです。
視聴者には「犯人を推理・特定するための全ての証拠」が映像を通じて示されます。
ご都合主義などは、ほとんどありません。
原作者と視聴者の真剣勝負が楽しめる仕様になっているのです。
魅力2. テレビだからこそ成立するミステリー
安楽椅子探偵シリーズの最大の魅力は、「テレビ番組だからこそ成立するミステリーである」という点です。
推理小説などの文字媒体だと、読者が推理するための情報を明確に記述しなければなりません。
でも、テレビであれば『推理のためのヒントは、映像として写しておける』のです。
例えば、出題編中に「登場人物が新聞を読む画面」にて、下記のようなカットが映されます。
一見すると何もないシーンなんですが、ここから視聴者は
- 震度4の地震があったこと
- 明日の天気
- 日出、日入、月出、月入
に関する情報を入手できることになります。
こんな感じで、出題編ではテレビ独自の演出を逆手に取ったトリックやヒント、ミスリード情報などが散りばめられており、一時たりとも目が離せない仕様になっています。
「映像ならではの発見点」から、推理の根拠や矛盾を導き出し、推理を進めていくのが安楽椅子探偵の醍醐味です。
推理小説だと、何回も読み返すのがダルいので、すぐに推理パートへと読み進めてしまいがちなんですが、映像だと見返すのが簡単なので、推理を楽しめます。
魅力3. 犯人候補の多くがアングラ俳優
さらに出演者の多くは、「名前を聞いたことも、顔も見たこともないようなアングラ俳優」です。
よくある2時間ドラマとかだと、出演している俳優さん、女優さんの「格」などを参考にして、誰が犯人役が何となくスケて見えちゃったりすることがあります。
しかし、安楽椅子探偵では出演者の多くがアングラ俳優であるため、そういった「大人の事情」から推理することができないようになっています。
シリーズが有名になるにつれて、ちょいちょい有名どころの俳優さんが登場するようになってきているのですが、「大人の事情が参考情報にならない」というコンセプトは貫かれているので、純粋に推理を楽しむことができます。
魅力4. 回答編での「やられた!」感
視聴者による「犯人の名前および特定ロジック」の正解率は毎回0.5%程度と極めて低く、推理の難易度は極めて高いです。
ですが、意外と毎回けっこうイイ線までは推理できるようになっていて、「まったくのお手上げ」という感じにならないのも魅力の1つです。
そして、回答編を見たときに「あーそうか! やられた!!!」という感じをほとんど毎回味わうことができます。
「解けそうで解けない」出題編と、「やられた感を味わえる」回答編。ぜひ体験してみてください。
魅力5. 時折見せる関西のノリ
実は安楽椅子探偵は、初めは関西ローカル限定の企画番組でした。
このため、時折コテコテの関西のノリが入ることがあります。
このため、本格ミステリーではあるものの、筋金入りの推理ファンでなくても、あんまり推理するのが好きでない方であっても、コンテンツとして十分に楽しめます。
個人的なオススメ回の紹介
現時点で8作品出ているのですが、個人的なオススメ回を書いておきます。
第2作 : 安楽椅子探偵、再び
第3作 : 安楽椅子探偵と聖夜
第7作 : 安楽椅子探偵と忘却の岬
ストーリー的に続きものではないため、第1作から順番に見る必要はありません。
もしお気に召して頂ければ、上記の3作品からご覧いただければ幸いです。
マイナーコンテンツすぎてTSUTAYAでレンタルできないため、入手するにはAmazonなどでDVDを購入する必要はあるのですが、その手間をかけるだけの価値はあると思います。
たまには本格ミステリーの世界に浸り、アタマを働かせる週末の過ごし方なんて、いかがでしょうか?
以上、懸賞金付きミステリー「安楽椅子探偵」の紹介でした。
Twitter始めました。
更新情報などを告知しますので、フォローして頂けますと嬉しいです。
(https://twitter.com/weekendstrategy)